携帯紛失から3日目のローレライ
暑い一日だった。
朝も昼も夜も暑くて温度では時間帯が読めないのが最近の夏だと思う。
梅雨明けにも関わらず付き合いたてのラブラブな感じの清々しいんだけど少し暑苦しいような日照りには割と初めからギブアップである。
気づけば日も落ちてきて、というのが日課でもあるけど、この日は違った。
中学の時からずっといい距離感でいわば、家族ほど近くはないが、倦怠期のカップルよりは会っている微妙な距離感が妙に心地よい友達と会う日だから。仮に井坂としよう。
時間を意識しながら仕事を終わらせていく。
9時に約束していたが、半ば疑心暗鬼で井坂も忙しいし、ましてや、私も何時に仕事が終わるかわからないと告げていた。こんなあいまいみーまいんな連絡で会えるんだからやはりカップルのようである。
そんな井坂と会うとついさっきまで○時だったのに!これが茶飯事である。
気づけばお猪口をクイッ。
気づけばお猪口をクイッ。
リターンしてビールをドゥイ。
足りない足りないお猪口をクイッ。
有頂天とはよくいったもので
天国の別扉があるとすれば、黄泉の国行きの扉があるんでしょうね。
記憶喪失➕空白の1時間半=goodbye my phone みたいな感じで。
何日もトライしたiPhoneを探すの秘密の質問には答えられず、太刀伏して、恵みの雨に心折れて、諦めかけた右足左足はようやく足を動かすことをやめて、私の右手には遺失届の紙、左手には免許停止の鮫洲試験場への案内を握りしめてた。
恥晒しの見本のようだ。危険を犯し、違反をしてスピード超過で免許停止の手続きをしてもらい(本来なら免許取消ぐらい)の内容を助けて頂き、目を瞑ってくれた恩義を仇で返すように、その人の経歴に小便をかけてしまった。
もうこれ以上は迷惑をかけづらい。
そろそろ諦めようかな。ここどこだっけ。
日本。
日本!!!!!
この人民は皆温かさで溢れている。
最後までの怒涛の展開はやはり井坂と会っていたからだと思う。
井坂ありがとう。
仮につけた名前の井坂にはいつも感謝しかない。
ちゃんと本名の井坂にもありがとうといいたい。
見つけてくれた方にちゃんとお礼を言いたい。
いつもありがとうございます。
安心の独り記事です。