初めての三ツ星はいわずもがな一人きり。
誰にも声をかけられないぐらい緊迫とした空気の中でも美味しいね!美味しいね!って自己暗示もかけながら法外な値段を払って素敵な思い出素敵な想い出って帰り道にぼやくのが、三ツ星だとばっかり思ってた。それが良い経験だと思ってた。
Piazza Duomo
ピアッツァ ドゥオーモ
入り口の写真を連写しまくるのが小室式の洗礼なのだが、やはり初めてのおつかいには少々ハプニングがつきものだ。それがたとえ、やらせだったとしても私も同じく目をつむってみると思う。
写真は撮ることを忘れてしまった。席に案内頂くなり食前酒をいただく。
イタリアの唯一無二なスプマンテから、一人で右手を天に掲げて、乾杯。
周りを見渡してもカップルしかいない。私の吐かない希望には儚いように維持した理性を保ちつつ、時差ぼけと戦いながら空腹に泡ものも胃のなかに流し込む。
料理は季節のスペシャルメニューを注文したかったけど、伝統的なメニューを食事した。
上にあるのは肉やマグロをタルタル仕立てにしてそれをオリーブに詰めた逸品。
やはり気が抜けない。緊張は膠着状態。少しお酒の力も借りてお腹がギュルギュルしてたりもする。簡単に信頼するものではないようだ。
な、な、な、なんだこれは、。
実はお酒もたいして強くない私からすればこのスタートの時点でメモをしていない私が記憶していないのは当然の話。綺麗な形にみとれている私はアホヅラに拍車をかけた馬面であった。
お昼に飲んだお酒が私をいろんなところへつれ回す。
これに関してはわからない。
私のお腹に入ったときには声を潜めてた。
これは把握してる。
彼の名は誰か何を隠そうわかる。正真正銘のグリッシーニである。胃もたれがoverして私は食べないまま、ノックダウンしてたというのは食べた味の記憶がないからだ。もしかしたら食べてるかも知れない。
私の長年の勘が物語っていた。今日無理をすれば三ツ星での醜態をさらすことになっていた。
お腹の中で合図があった、無理は禁物。
ヴィテッロトンナート。
クラシックな料理はシェフのエンリコクリッパさんにより、軽やかに仕上げられていた。
濃厚なツナのソースは形を変えて。多分。
もうお腹はいっぱいです。
念願のアニョロッティダルプリン。
現地で食べたアニョロッティダルプリンは少しパサパサしてるイメージができましたの。
パスタから少し減らしてくださいと頼みました。
お腹はいっぱいです。
私の気分も勝手にお腹いっぱいになったのでダダダって
限界は自分自身で勝手に決めた境界線なんだなって思いました。じぶんの限界は自分自身で越えていくもんなんだなと感じてホテルにむかうタクシーでは自分がどこにいて誰なのか自問自答する一夜でした。
色々な意味で素晴らしかったです。
めでたしめでたし。