日本交通の石井さん。
ゴーウフォッ
ゴーウフォッ
かれこれ一週間は長引かせてるこの咳風邪。重度の症状は今のところ顕著に現れないが、強いてあげるとすれば
左下腹部の筋肉が痙攣をおこして、筋肉痛を併発しているところであろう。
まあそんな自分はさておき、周りへの配慮不足を反省せねばなりません。
病院いくのは得意ではなくて(時間と労力をかけるなら甘いものとか食べた方が自分の体には良いと思う。)かといって家で寝込んでて、あまり劇的によくなった!と感じるものもないし。まあ、そもそもがそんなRPGみたいなポーション使ったら回復した。みたいな理想はあくまで、机上の空論でしかないし。
でも心のどこかで薬に頼れば、明日にはこの気だるい咳とはおさらばだ!なんて思ってたりもするから悩み所。
まあなんにせよ、外にでるもんだから、陰日向みたいにひっそりなんて思った束の間、私は歩いて向かうにも、走って向かうにも、電車でも、自転車、は手元にない。なんにせよ、目的地につくことができない計算に戸惑ってた。
少し早歩きをして、30分かかる道を頑張って15分で着くには少し、努力と大きな努力がつきものになる。
小学生でもわかる引き算ができずに悩んでた、そんな所に一筋の光が見えた。
タクシーだった。
日曜日にもなると中々つかまらないタクシーに諦めていた僕に最後のチャンスと思い、みぎての阿闍梨餅もつぶれんばかりに握りしめて遠くを見つめた。きそうな気配のしない道に反対車線に移動した。
一台空車がいたが、寝ぼけていたせいか、逃してしまった。
私は反対車線に戻った。
しばらくすると時計の針がタイムリミット8分と知らせていた。
半ば諦めていたその時、止めてもないタクシーが止まってくれたのだ。
日本交通だった。
彼は手も上げていない僕に気付き、探しているだろうと止まり、歩み寄ってくれた。
すぐに乗り込み、目的地を伝えると
彼は丁寧に車を発進させたのだった。
そして彼ぐ自己紹介をしてくれた。
「ええ、本日運転を致します、日本交通の石井と申します。安全運転を心がけて参りますので、宜しくお願い致します。」
日本交通の石井さんだった。
「今日は警察がいように多いですが、ご存知ですか?」「あーっ、すいません。私もわかりません。」「そうですよねーっ、異常に多いんですよ。」
その後は快調に進んでいき、会話も弾んだ車内ではシートベルトも着用し、マナーモードにした私がいた。
そして今日がなんの日かネットを使って検索をかけた。
無事に送り届けて頂き、感謝の後、車を降りて右ポケットにてを突っ込むや否や、携帯電話を置いてきたことに驚き、そして安堵した。
すぐに先輩の携帯電話を借りて、営業所に電話をした。ものの、何分で戻ってきてくれるとのことだった。
申し訳ないと感じている、感じているが、石井さん、石井さんには悪いが石井さんともう一度会って言いたいことがあった。
「今日は皇居のマラソンがありました。」